喧噪逃れるように あてない写真ドライブ
行先は決めず 心のままに
ふと現れた小道にハンドルを切り
何かが待っているような そんな予感を胸に ただひたすら走る
右も左も 鮮やかなグリーンの樹木の群れ
窓を開けると
ヒグラシのハーモニーが心地良い
道はさらに細くなり 車一台がぎりぎり通る
目の前に見えてきた空は
背高のっぽの木々たちがさえぎり 薄暗い闇へと滑り込む
急ぐように 車は前へ
やがて瞳に差し込む眩しい光
道は一気に開け 青々とした緑のじゅうたんが顔を出す
視界に広がる稲の波
車を降りて深呼吸
人の手によって作られた緑の芸術に圧倒されながらも
その命の輝きに 一瞬のシャッターチャンスも逃さない
カメラ初心者の私でも そう思わずにはいられないほどに
風に波打つ緑のWAVEは優しく 上昇する体温さえ麻痺してしまう
やっと気づいた灼熱の太陽
見上げれば
眩しくきらめく青空に
もくもく生まれる入道雲
ファインダーは 緑から空へと
もう 夏なんだな・・
おと
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